KOHEI TAKAHASHI

WORK

遠隔同化|Keep to assimilate another kohei

遠隔同化-二人の耕平|Keep to assimilate another kohei
2016|Video 12:46| Location:KYOTO ART HOSTEL Kumagusuku

千葉真智子(豊田市美術館)キュレーションの元、アーティスト小林耕平と髙橋耕平が作品を通じて同化を試みるプロジェクト「遠隔同化」は、2016年秋から2017年夏にかけてKYOTO ART HOSTEL Kumagusukuの客室で展開された。このプロジェクトは2017年1-4月開催の「切断してみる。ー二人の耕平」(豊田市美術館)を経て、「切断のち同化」へと展開していく。

*HANDOUT_Keep to assimilate another kohei

同化のための試み
 小林耕平と髙橋耕平。 二人の耕平が, 作品制作を通して同化を試みる。
同化の試みは段階的に実践され, その成果はROOM4からROOM1に向 かって順に展示されている。 同化のために, 作品の具体的なモチーフとして 任意に選ばれたのは「畏怖の造形化」。
 この奇妙にも思われる設定については, 少し種明かしが必要だろう。
 ことは, 同化に先立ち,「 切断」について考えたことに始まる。 共同や繋がり がますます良しとされる社会のなかで, それらは逆に私たちの日常を規定し 拘束する力としても働いている。 そこに軽やかに切断を引き起こし, 新たな接 続を望めないかと。 この漠然とした大きな問いを前に, 助走のように手始めに 取りかかったのが, ごく単純な作業として身辺にある「断片」を採集することで あった。 全体から取り残された部分。 本来の姿形や機能を喪失した, あるい はそれらから解放されたもの̶̶半屋外の回転台の上に載っているのは, そう して集められた断片である̶̶。 実際に寄り集まってきたそれらの奇形なモノ たちは, どこか人知を超えた世界に接続する別の回路を開く可能性を秘めて いるようにも思われた。 この感覚をヒントに, 今回の展示では, 人間のスケー ルを超えたものが引き起こす畏怖の念を任意のモチーフに設定することにし た。 そして同時に, 切断自体を問うなかで, 切断をもたらす可能性として, 切 断そのものではなく, 共同や繋がりの究極的な姿としての「同化」について先 に検証してみることになった。 が, これも偶然というべきか, 翻ってというべき か, 畏怖の念を引き起こすような圧倒的存在を前にしたときに, 私たちが, 「私」という個別性を失い, 等し並みにただの人間存在となり得ることを思え ば,「 同化」は切断以上に最適な設定だったと思われる。

これからの『同化し続ける二人の耕平』
 ここにあるのは, 同化の試みの第一弾である。 小林耕平, 髙橋耕平の二人は, より同化を確かなものにすべく, 1年間の会期を通して定期的にイベントを行いながら, 作品を更新していく。 それは, 同化の不可能性を露呈させる結果になるかもしれないが, 1年間という長い期間は, こうした試行のためのまたとない機会でもある。
 最初の更新は, 12月の初旬。 二人の耕平によるテキストも新たに発表する。

テキスト:千葉真智子(豊田市美術館)

installation view [Photo MASAKAZU ONISHI]

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